私が大学で手話を教えている学生から、講義のお礼とともに次のようなメッセージをもらいました。本人に許可をもらった上で、一部抜粋して紹介させていただきます。
私は小学生の時、2人のダウン症の子と友達でした。
片方は1つ上のメガネの女の子で、もう片方は1つ下の、やはりメガネの男の子でした。
今回は、この男の子についての話です。
彼は特別学級に登校しており、周りからは「変わり者」として噂となっている子でした。
具体的には覚えていませんが、いつも独り言を言ってたり、口が空いてたりと、確かに変わっているなと思うところはありました。
私は当時支援学級に遊びに行っては彼らと遊ぶことが普通だったので、あまり気にとめませんでした。
小学四年生になると、クラブ活動が始まりました。
私はバトミントンクラブに入りましたが、そこにはダウン症の彼の姿もありました。
嬉しく思ったことを今でも覚えています。
ほかの友達に誘われて入ったものの、私は運動が苦手でしたので、休みを見つけてはその子と一緒に遊びました。
ラケットを振り回したり、追いかけっこをしたり、バトミントンそっちのけで楽しんでいました。
彼がごろんと膝枕をしてきた時には驚きましたが。
しかし、ある出来事がおきました。
「あんたたちは何、付き合ってんの?」
そう、友人が私に言ったのです。
私は恋愛ごとや男女関係に疎いほうです。
当時も同様に、「恋バナ」で盛り上がっている女子たちの輪には入っていませんでした。
それ故にこのような話を振られて、私は驚き、困惑しました。
恐らく恥ずかしさも感じていたのだと思います。
その事件から、私は彼を避けるようにりました。
彼は最初、態度が変わった私に困惑していました。
当時の私でも、その様子はわかります。
急に遊ぶどころか、話しかけもしなくなったのですから。
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